マイナーとは
ビットコインは、一定期間ごとにすべての取引記録が取引台帳に追記されます。
(ブロックチェーンの新しいブロックの生成⇒詳しい解説はこちらをクリック)
この処理は、ネットワーク上に分散して保存されている取引台帳のデータと、追記されるすべての取引データとの整合性をとりながら正確に記録されなければなりません。
その整合性を取る作業は、コンピューターによる膨大な量の計算が必要です。
この作業をマイニングといいます。(マイニングについての詳しい解説はこちらをクリック)
マイニング(MINING=採掘)は、鉱山の大量の岩石の中から、わずかな金などを採掘していくように困難なことから、その名がつきました。
このマイニングをしている人をマイナーと呼びます。
そして、ビットコイン(BTC)のマイニングしているマイナーは世界中にたくさんいます。
ではなぜ、マイナーと呼ばれる人たちは、わざわざこの膨大な量の計算を行っているのでしょうか?
マイナーのインセンティブ
膨大な計算処理をし、結果としてマイニングを成功させてブロックチェーンの新しいブロックを生成したマイナーは報酬を手にすることができます。
報酬はビットコインで支払われます。
この報酬は新たに発行されたビットコインによって支払われ、つまりこの瞬間にビットコインという通貨の新規発行が起こるのです。
通貨としてのビットコインの新規発行は、このマイニングによってしか行われません。
しかし、マイニングの報酬は一番早くマイニングに成功し新しいブロックを生成したマイナーしか受け取れません。そのためこの報酬を手にするために、世界中のマイナーが競ってマイニングを行っているのです。
マイニングの報酬額は?
2021年11月現在、
マイニングの報酬額は6.25BTC。
そして、7,000,000円/1BTC 前後で推移していますので、およそ 40,000,000円以上となります。
ビットコインの総発行量
マイニングできるビットコインは無限ではありません。
もし、ビットコインを無限に発行を続けて流通量を増やしていけば、インフレによって貨幣価値が下がってしまいます。
このため、ビットコインは、マイニングでしか発行されないように設計されています。
そして、ビットコインの総発行量は、2100万BTCで、ブロックチェーンは692万9,999番目までとなっています。
1ブロックのマイニングにかかる時間がおよそ10分間なので、すべてのブロックをマイニングし終えるXデーは西暦2142年になるとみられます。
それ以降は新規に発行されることはありません。
ビットコインの半減期について
ビットコインは、マイニングの報酬が4年ごとに半減するように設計されています。
この目的は、ビットコインの発行量をコントロールすることにあります。
先述したとおり、ビットコインの総発行量は 2100万BTCと決まっています。
もし半減期がなかったらマイニングがどんどん進み、この総発行量を超えてしまう恐れがあります。
また、マイニングが進み過ぎることで需要を超える量が流通すれば、インフレを起こしかねません。
半減期があることで、新規発行ペースを緩やかにして、インフレを防ぐ設計となっているのです。

よって、報酬を得ることができるマイニングをし終えるころには、1ブロックあたりごく僅かな報酬となってしまいます。
マイナーも撤退していき、大幅に減少していくと考えられます。
マイニング報酬によるインセンティブが高いことが、マイナー同士の競争原理となり、ブロックチェーンのシステムを強固なものにしていることを考えれば、心配な一面ではあります。
半減期が終わり、発行枚数の上限を迎えると、新たにビットコインが発行されることはなくなります。
しかし当然、世に出回ったビットコインの取り引きが行われている限り、マイニング作業はそのまま無くなることはありません。
その際、マイナーが得られる利益は、コインを移動するときの取引手数料(トランザクション手数料)のみとなります。
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