
仮想通貨取引で儲けてしまったら、避けては通れないのが確定申告よね。

もちろん!そして、確定申告するためには仮想通貨取引での損益計算が必要なんだよ。
仮想通貨取引の損益計算をするために、まず必要となるのが譲渡原価の算出。
仮想通貨取引の確定申告は雑所得(又は事業所得)として申告します。
所得税の計算では、赤字の所得をほかの黒字の所得で相殺する損益通算を利用することで、節税対策をすることができます。

なんだか難しいワードがたくさん出てきて、すごくめんどくさそう・・・
確かに、めんどくさいですが、
この記事を最後まで読んでいただければ、仮想通貨取引の初心者の方でも、「譲渡原価」「雑所得」「損益通算」「節税対策」をキーワードに、仮想通貨取引の確定申告に必要な損益計算の基本的なことから、節税方法まで分かるようになりますよ。
譲渡原価(取得原価)
譲渡原価の算出方法
確定申告に必要な損益計算をするためには、まず譲渡原価を算出しなければなりません。
仮想通貨の売買により生じる損益は、[譲渡価額ー譲渡原価=所得金額]で計算されるからです。
仮想通貨の譲渡原価とは、売却をした仮想通貨の取得価額(購入原価)のこと。
そして、譲渡原価の算出方法には「総平均法」と「移動平均法」があります。
この2つの算出方法によって出される売買損益は、それぞれ異なります。
「移動平均法」は計算が比較的複雑ですが体感に即した計算方法であるのに対し、「総平均法」は計算が比較的容易ですが市場のトレンドなどによっては体感の所得と大きく乖離してしまう可能性があります。
つまり、
「総平均法」は、計算は簡単。でも思ってた所得とけっこう違ったりする。
「移動平均法」は、計算は複雑。でも思ってた所得にだいたい近い感じ。
確定申告の際にこの2つの譲渡原価の算出方法のどちらを使うか希望がある場合は、初めての仮想通貨を取得した年分の確定申告期限(原則:翌年3月15日)までに、納税地の所轄税務署長に「所得税の暗号資産の評価方法の届出書」の提出が必要となります。
この届出をしていない場合は、自動的に法人の場合は「移動平均法」、個人の場合は「総平均法」で算出することになります。そして、一度採用した計算方法は、原則として3年間は変更が認められません。
あとで少し説明しますが、どちらの計算方法を採用するかで、単年度で考えれば税率が変わる可能性がありますので、採用の判断は慎重に考えて決めましょう。
総平均法と移動平均法の計算方法
総平均法・移動平均法とは?
とりあえず、総平均法と移動平均法については、ごく簡単に以下のとおり覚えてください。
1年間の合計購入金額を合計購入数量で割って、取得価額を算出する方法
仮想通貨を購入するごとに都度、取得価額を算出する方法

それでは、次のような具体的な例をあげて、それぞでの計算方法について説明します。
《ビットコインを①~⑤の順で売買した場合》
①2021年2月5日に、時価50円/BTCで、1BTC買った。
②2021年3月5日に、時価70円/BTCで、1BTC買った。
③2021年5月5日に、時価120円/BTCで、1BTC売った。
④2021年12月5日に、時価90円/BTCで、1BTC買った。
⑤2022年1月5日に、時価150円/BTCで、2BTC売った。

これをそれぞれの方法で計算すると、以下の表のようになります。
総平均法

従って、2021年には50円、2022年には160円、合わせて210円の利益(所得)を得たことになります。
移動平均法

2021年には60円、2022年には150円、合わせて210円の利益(所得)を得たことになります。
総平均法と移動平均法の違い
損益の合計金額の違い
上述の総平均法と移動平均法の計算から出た損益を検証しますと、以下のとおりとなります。
総平均法での損益 | 移動平均法での損益 | |
---|---|---|
2021年 | +50円 | +60円 |
2022年 | +160円 | +150円 |
合計 | +210円 | +210円 |
このように、
2021年と2022年の年毎の所得は違いますが、2年間の所得の合計は同じになります。
「1年間の取引を買と売に分けて計算するか」
「取引の順に計算するか」
この違いが「総平均法」と「移動平均法」の考え方の違いです。
税率の違い

総平均法・移動平均法、どちらの計算方法を使っても通算すれば損益合計額が同じなら、課税額も同じなんじゃない?

つい、そう考えてしまいそうになりますが、そうはならないんだ。
通算した損益合計額が同じでも、仮想通貨取引にかかる税率は一定ではないのです。
仮想通貨取引は、原則雑所得で総合課税のため、他の所得との合算で税率が決まり、所得額が大きくなるほど税率も高くなる累進課税です。
従って仮想通貨で得た所得が同じだったとしても、他の総合課税対象の所得(例えば給与所得)額が違えば、適用税率が異なる場合があります。
例えば、2019年は20%の所得税率であったが、2020年には給与所得が大きく増えた結果、33%が適用されるという事が起こり得ます(高い税率が所得全体に課される訳ではありませんが、ここでは単純化しています)。
逆に、給与所得が一定だったとしても、仮想通貨の所得が増えた結果、より高い税率が適用される事もあります。
例えば、給与所得だけなら20%の税率だったが、仮想通貨取引で大きな利益が出た結果、33%が適用されるというようなケースです。この辺りが金融商品で一般的な、所得額に関わらず一律の税率が適用される分離課税と異なる点です。
この結果、仮想通貨取引の損益額が同じでも、納税額は異なる事があり得るため、「総平均法」と「移動平均法」のどちらが得かは、人によります。
更に一度選んだ評価方法は原則として3年間変更できないため、現時点でどちらが得か、誰も分かりません。
引用:仮想通貨の損益計算/確定申告:「総平均法」と「移動平均法」、どちらが得? ー cryptact ー
メリットとデメリット
総平均法・移動平均法、それぞれのメリットとデメリットを整理すると、以下のようになります。
総平均法 | 移動平均法 | |
---|---|---|
計算の難易度 | 年度内で購入をすべて集計して、一度で取得原価を算出するので、計算が簡単 | 購入のたびに都度、取得価額を算出しなければいけないので、計算が煩雑 |
実感覚 | 購入タイミングや市場トレンドによって、実感と乖離してしまうことがある | おおよそ実感に即している |
準備のしやすさ | 年度が終わらないと取得価額が分からないので、納税資金の準備がしずらい | 年度内に所得計算ができるので、納税資金の準備がしやすい |
年間取引報告書を準備しておく

あなたが使っている取引所が「年間取引報告書」を発行してくれるかを確認してみてください。
「年間取引報告書」には、その取引所で1年間に行った取引記録が記載されています。
この記載された内容は、総平均法・移動平均法の計算で使えますので助かるはずですよ。
損益計算を行う3つの方法
1.国税庁が公表している計算書を利用する
国税庁:暗号資産に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和3年12月)

無料で使えます。
2.税理士に依頼する
取引が複雑すぎて自分では手に負えない
手間や時間を節約したい

そういう人は、費用は掛かりますが、税理士に依頼するといいでしょう。
そうすれば、仮想通貨の損益計算から確定申告の作成・提出まで全てやってくれます。
また、万が一確定申告後に税務調査が入ったとしても、頼れるので心強いですよね。
(*確定申告を依頼していない場合でも、税務調査時に税理士に相談・対応を依頼することはできます。)
しかし、暗号資産税務に詳しい税理士は全国的にもまだまだ少ないようです。
また取引状況によっては高額の費用がかかるケースもありますので、よく調べてから依頼しましょう。
3.損益計算ツールを使えば便利
もっと手軽に低コストで、代わりに計算してくれる方法はないの?
そんな方には、仮想通貨の税金計算を自動でやってくれる「自動計算ツール」というものがあります。
ここまで計算方法を説明してきましたが、【CRYPTACT(クリプタクト)】、Gtax(ジータックス) のような損益計算ツールを使えば、暗号資産取引所から取得できる取引履歴をアップロードするだけで自動で計算を行うことが可能です。手計算が面倒な方や、計算が間違っていないか心配な方は、こうしたツールを活用するのがおすすめです。
特に取引回数が多い方や、Defi など複雑な取引をされている方で、また税理士に依頼するほど費用をかけたくない方にとっては、たいへん役に立つツールといえます。
雑所得
所得が税法上、10種類に分けられているのをご存知ですか?
そして確定申告するときは、この10種類の所得のいずれかで、確定申告をしなければなりません。
もし、あなたが仮想通貨取引で利益をだしていた場合、
その利益は10種類のなかの、どの所得で確定申告しなければいけないのでしょうか?

ちなみに、会社員の給与は「給与所得」。

自営業者の所得は「事業所得」となります。
あなたが会社員でしたら、その仮想通貨取引で得た利益は、原則「雑所得」という区分になります。
「雑所得ってなに?」
ここでは、確定申告に備えて知っておいた方がいいワード「雑所得」についてまとめました。
雑所得ってなに?
税法上、所得は以下の10種類に分類されています。
①利子所得 ②配当所得 ③不動産所得 ④事業所得 ⑤給与所得 ⑥退職所得 ⑦山林所得 ⑧譲渡所得 ⑨一時所得 ⑩雑所得
雑所得とは、上記利子所得から一時所得までの所得のいずれにも該当しない所得をいいます。
例えば次に掲げるようなものに係る所得が該当します。
(1)公的年金等
(2)非営業用貸金の利子
(3)副業に係る所得(原稿料やシェアリングエコノミーに係る所得など)
雑所得のメリット
雑所得は、雑所得同士の*1)損益通算ができます。
損益通算とは、利益と損失を相殺することです。課税される所得金額を少なくして、節税することができます。
違う種類の仮想通貨同士を損益通算できる
たとえば、仮想通貨Aで50万円の利益がでて、仮想通貨Bで20万円の損失が出た場合、利益と損失を通算して利益は30万円となります。
副業所得と仮想通貨を損益通算できる

副業所得も雑所得となります。

もしあなたが、せどり・クラウドソーシング・アフィリエイトなどの副業で収益を得ている場合、仮想通貨と損益通算できます。
海外口座のFXと損益通算できる
海外口座のFXでの利益や損失を仮想通貨と損益通算できます。
しかし、FXの国内口座の場合は、雑所得ではなく*2)申告分離課税なので、損益通算はできませんので、ご注意ください。
*2) 申告分離課税
引用:野村証券 証券用語解説集
特定の理由により生じた所得について、他の所得金額と合計せずに、その所得単独の税額を分離して計算し、確定申告を行うことで、その税金を納める制度(確定申告を行う点が、源泉分離課税と異なる)。
仮想通貨は、各種の所得金額を合計して所得税額を計算する「総合課税」なので、分離課税である国内業者のFXと一緒にしないよう気を付けてください。
そして、これら雑所得の1年間の収益合計が20万円以上であれば、確定申告が必要となります。
持っている仮想通貨が、買った時よりも金額が上がっていても、そのまま持っている分には確定申告する義務はありません。*3)含み益がある状態)
保有する不動産や有価証券など(ここでは仮想通貨)が、買った時よりも値上がりして、もし売却すれば利益がでる状態。逆が「含み損」。
仮想通貨をはじめるなら Coincheck(コインチェック)
👇👇👇
雑所得のデメリット
他の所得との損益通算ができない
雑所得以外のほかの所得とは、損益通算ができません。
つまり、副業や仮想通貨の取引で生じた収益や損失は、ほかの所得と損益通算することができません。
複数の収入源をお持ちの方は、それぞれがどの所得区分になるのかを確認しておきましょう。
雑所得の損益通算は翌年に繰り越すことはできない
仮想通貨(雑所得)の損益通算は、同じ年分の利益と損失でしかできません。年をまたいだ利益と損失は、損益通算できないので注意しましょう。
「事業所得」で申告する
仮想通貨取り引きでの利益を「*4)事業所得」で確定申告する方法もあります。
会社員のような給与所得者でも、仮想通貨取り引きのような副業を事業所得として申告して、税務署で認められているケースもあります。
ただし税務署に申告内容について問われたときに、事業と認められるだけの材料を揃えておくことが必要です。
事業を営むことによって得られた所得のことです。また、「事業」とは、生計を立てられる一定以上の規模で反復・継続・独立して行われているものを指します。
所得が「事業所得」に該当する事業は、下記の7種です。
・農業 ・漁業 ・製造業 ・卸売業 ・小売業 ・サービス業 ・その他の事業
収入規模と人的、あるいは物的にどの程度労力を費やして、事業として成立しているかがポイントとなります。
給与所得者は副業を雑所得とみなされることが多いため、事業所得とするのはハードルが高いことを認識しておきましょう。
損益通算
「損益通算」とは、簡単に言うと「赤字の所得を他の所得の黒字と相殺すること」です。
しかし、所得税の計算では損益通算できる所得と、できない所得があったり、赤字の繰越ができるケースと、できないケースがあったりとかなり複雑です。
ここでは、仮想通貨に関係する損益通算について、もう少し詳しく整理して解説します。
雑所得と事業所得
まず、所得は[総収入金額ー必要経費の金額=所得]で計算されます。
そして、確定申告をする所得は以下の10種類に分類されています。
①利子所得 ②配当所得 ③不動産所得 ④事業所得 ⑤給与所得 ⑥退職所得 ⑦山林所得 ⑧譲渡所得 ⑨一時所得 ⑩雑所得
仮想通貨の損益通算では、この所得の中の「事業所得」として扱うか、「雑所得」として扱うかによって、まったく計算のしかたが違います。
この「事業所得」か「雑所得」かについては、会社員など給与所得者の仮想通貨での損益は、原則「雑所得」と判断されます。
給与所得者でも副業を事業所得として申告して、認められているケースもありますが、税務署に申告内容について問われたときに、事業と認められるだけの材料を揃えておくことが必要です。
しかし、給与所得者が事業所得と認められるのはかなりハードルが高いことを認識しておきましょう。
国税庁のホームページに、暗号資産を売却又は使用することにより生ずる利益については、原則として、雑所得に区分されることが明記してあります。
暗号資産を売却又は使用することにより生ずる利益については、事業所得等の各種所得の基因となる行為に付随して生じる場合を除き、原則として、雑所得に区分され所得税の確定申告が必要となります。
引用:暗号資産に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和5年12月) ー 国税庁ホームページより ー
そして、国税庁が事業所得として認める判断基準は以下のリンク(PDF資料13ページ:2-2 暗号資産取引の所得区分)に示されています。
暗号資産に関する税務上の取扱いについて(FAQ)(令和5年12月) ー 国税庁ホームページより ー
これまでの判例や裁決事例では、「事業所得とするためには以下の要件を充足する必要がある」としています。
【事業所得とするための要件】
・ 営利性・有償性があること
・ 継続性・反復性があること
・ 自らリスクを引き受け、計算をしながら事業を営むものであること
・ 精神的または肉体的に相当の労力を要するものであること
・ 従業員がいたり、設備を備えたりしていること
・ 社会的に認知される職業や地位を備えていること
・ それなりに長い期間において安定した収益が見込めること
必ずしもこれらすべての要件を満たす必要はないのですが、総合的に判断して、事業的規模があると言えるのでなければ事業所得として申告するのは、やはり難しいようです。
しかし、事業所得として認められれば「優遇措置」が得られるので、仮想通貨の所得が大きい方は仮想通貨投資で個人事業主をめざすのもありかもしれません。
《事業所得の優遇措置》
・ 事業所得が赤字の場合、給与所得や雑所得など他の所得と損益通算ができる。
・ 青色申告の適用を申請すれば、特別控除で最大65万円を差し引けるなどの特典があるため、雑所得に比べ節税効果は非常に大きいといえます。
ただし、「節税ありき」の申告は、税務調査などで指摘を受け、修正申告を迫られる可能性があるので申告しないようにしましょう。

税務当局は不自然な申告内容については「経済的合理性がない」、つまり営利目的での投資行為ではなく節税目的の投資行為だとみなします。
副業300万円以下は雑所得?
この「雑所得」か「事業所得」かについては、2022年8月に国税庁が「副業300万円以下は雑所得」という通達案について募ったパブリックコメントに対して、7,000件以上の反対意見が寄せられるという出来事がありました。
これを受けて2022年10月7日に、国税庁は以下のような修正した改正案を公表しました。
《事業所得の要件》改正通達のポイント(2022年10月7日)
・仮想通貨取引に係る年間の収入金額が300万円を超えている
・仮想通貨取引に係る帳簿書類の保存がある
このような改正は、近年、政府としても副業を推進するようになったのですが、「どちらが本業か?副業か?」「雑所得か?事業所得か?」など税法上の明確な判断基準がなく、あいまいであったため、指針を示すため改正通達が公表されたものと考えられます。
この件を受けて、仮想通貨取引の収入が300万円を超えている方で、自分はきちんと帳簿書類も保管しているので事業所得として計上できる、と期待された方は多いかもしれません。
しかし、令和4年10月7日に国税庁が公表した法令解釈通達では、「事業所得として認められるかどうかは、その所得を得るための活動が、社会通念上事業と称するに至る程度で行っているかどうかで判定する」と記載されています。
「所得税基本通達の制定について」の一部改正について(法令解釈通達) ー 国税庁ホームページより ー
つまり、年間の仮想通貨取引収入300万円超かつ帳簿保存という要件以外にも、社会通念上事業として認められるかについての実質的な判断も必要になるということです。

よって、会社員の方が仮想通貨取引を事業所得として認められるのは、現在においてもなお、ハードルが高いと言えるでしょう。
この改正内容の判定基準は、2022年の所得分の確定申告から適用されています。
参照:【税理士が解説】「副業300万円問題」が見直しで決着。帳簿保存も判断基準に ー FREENANCE MAG ー
完全無料の仮想通貨税金計算サービス【CRYPTACT(クリプタクト)】


雑所得の損益通算
雑所得同士の損益通算
雑所得同士は損益通算ができます。
・違う種類の仮想通貨同士
たとえば、仮想通貨Aで100万円の利益がでて、仮想通貨Bで30万円の損失が出た場合、利益と損失を通算して利益は70万円となります。
・副業所得と仮想通貨
たとえば、副業所得も雑所得となりますので、もしあなたが、せどり・アフィリエイト・クラウドソーシング・フリマなどの副業で収益を得ている場合、仮想通貨と損益通算できます。
そして、これら雑所得の1年間の収益合計が20万円以上であれば、確定申告が必要です。
但し、副業や仮想通貨の取引で生じた収益や損失(雑所得)は、ほかの所得と損益通算することはできませんので注意してください。
ここが事業所得の損益通算と違うところです(事業所得は、給与所得や雑所得など他の所得と損益通算ができる)。
損益通算の繰り越し
雑所得の損益通算は翌年に繰り越すことはできません。年をまたいだ利益と損失は、損益通算できないので注意しましょう。
FXの海外口座での利益や損失も、原則として雑所得に分類されますので、FXの海外口座を持っている方は、その利益や損失を仮想通貨と損益通算できます。
しかし、FXの国内口座の場合は、雑所得ではなく*5)申告分離課税なので、損益通算はできませんので、ご注意ください。
特定の理由により生じた所得について、他の所得金額と合計せずに、その所得単独の税額を分離して計算し、確定申告を行うことで、その税金を納める制度をいいます。

仮想通貨は、各種の所得金額を合計して所得税額を計算する「*6)総合課税」なので、分離課税である国内業者のFXと一緒にしないよう気を付けてください。
総合課税とは、各種の所得金額を合計して所得税額計算するというものです。対象となるのは、以下の8種の所得です。
・給与所得・事業所得・利子所得・配当所得・譲渡所得・不動産所得・一時所得・雑所得
事業所得の損益通算
事業所得で赤字がでた場合、給与所得や雑所得など他の所得と損益通算できます。
なお、損益通算は、*7)青色申告でも白色申告でも利用できます。
青色申告とは、日々の取引を記録するために一定の帳簿を備え、記帳し、その記録に基づいて確定申告を行う制度です。事前に「開業届」と「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。提出をしないと自動的に白色申告者となります。青色申告と白色申告の大きな違いとしては、この事前の届出が必要かどうかがあります。ほかにも、記帳方法・確定申告書類・帳簿などにも違いがあります。
また、事業所得を青色申告している場合は、純損失の繰越しができます。
これは、事業で赤字が出た際に、それを翌年以降3年間にわたって繰り越しできる制度です。
翌年以降黒字になった場合に、税額を抑えることができます。
また、前年も青色申告をしていた場合は、前年分に赤字を繰戻して還付を受けることもできます。
仮想通貨の損益計算
仮想通貨の取り引きに係る所得金額の計算については、あなたが取り引きに利用している仮想通貨取引業者から発行される「年間取引報告書」をもとに、「仮想通貨の計算書(総平均法用・移動平均法用)」を作成すると、比較的簡単に行うことができます。
以下、国税庁ホームページをご参照ください。
暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和5年12月)
あなたが使っている取引所が「年間取引報告書」を発行してくれるかを確認してみてください。
「年間取引報告書」には、その取引所で1年間に行った取引記録が記載されています。
ここに記載された内容は、そのまま確定申告の際に使えますので便利です。
ただし、取引回数が多い方や、複雑な取引をされている方は、【CRYPTACT(クリプタクト)】のような自動計算ツールを利用されることをおすすめします。
年間取引報告書をツールにアップロードするだけで、自動計算してくれますし、Defi 取引にも対応しています。
口座開設まで最短即日 BITPOINT
👇👇👇
節税方法
仮想通貨にはどれくらいの税金が課されるか、ご存知ですか?
ちなみに、
株やFXの税率は 20.315%(所得税 15%,復興特別所得税 0.315%,住民税 5%)です。
それでは、仮想通貨にはどれくらい税金がかかるかというと・・・
仮想通貨には、所得税と住民税を併せると最大 55%(所得税 45% + 住民税 10%)の税金が課されます。

え?!利益の半分以上も税金でもってかれちゃうの??

これじゃあ、せっかく仮想通貨で利益がでても、ガッカリしてしまうな~
そう思った方のために、ここでは納税のルールは守りつつ、節税できる方法を解説しますね。
必要経費を計上する
あなたが会社員でしたら、仮想通貨で得た利益は通常「雑所得」に区分されます。
雑所得は、【雑所得=総収入金額ー必要経費】に課税されるので、必要経費を少しでも多く計上できれば、節税になります。
必要経費には、
・仮想通貨の取引手数料
・仮想通貨に関するセミナーや勉強会への参加費用・交通費・書籍代など
・インターネット通信料
・PC/スマホ代
・会計ソフト代
・コンサルティング費用
などがあげられますが、これらすべてが経費として認められるわけではありません。
「仮想通貨取り引きのためには、必要な支出であったこと」を証明できるかが判断基準となります。
仮想通貨同士を損益通算する
「損益通算」とは、簡単に言えば、赤字の所得を他の所得の黒字で相殺することです。
でも、雑所得に区分された仮想通貨は、他の所得と相殺することはできません。
しかし、仮想通貨同士であれば相殺することができます。
課税されるタイミングは、仮想通貨を売却・交換して利益がでたときです。この利益に対して課税されます。
たとえば、ビットコインで利益が上がり過ぎた年は、含み損となったアルトコインを売却(損切り)することで、課税額を少なくすることができます。
つまり、売却か交換すると損失がでそうな(含み損)仮想通貨はあせって売却(損切り)せずに、ほかの利益がでる仮想通貨を売却・交換するタイミングに合わせて(同じ期間内〔1/1~12/31〕に)売却・交換すると節税になるのです。
ただし、このような損益通算は、当該年のみ有効ですので、ご注意を!
赤字を翌年に繰り越すことはできません。
海外FXは相殺できる
国内業者のFXは*5)申告分離課税ですが、海外業者のFXは*6)総合課税です。
特定の理由により生じた所得について、他の所得金額と合計せずに、その所得単独の税額を分離して計算し、確定申告を行うことで、その税金を納める制度をいいます。
総合課税とは、各種の所得金額を合計して所得税額計算するというものです。対象となるのは、以下の8種の所得です。
・給与所得・事業所得・利子所得・配当所得・譲渡所得・不動産所得・一時所得・雑所得
よって、海外業者のFXは雑所得として、他の仮想通貨の損益と相殺することができます。
たとえば、仮想通貨で100万円の利益を海外FXの損失30万円を相殺して「100万円ー30万円=70万円」を雑所得とすることができます。これで、課税額を少なくできます。
ただし、FXの国内口座の場合は、雑所得ではなく*4)申告分離課税なので、損益通算はできませんので、ご注意ください。
また、これも先ほどの仮想通貨同士の損益通算と同じく、「損益通算は当該年のみ有効」なので、赤字を翌年に繰り越すことはできません。
個人事業主として青色申告で納税する
*7)青色申告で納税することで、最大65万円の税控除を受けられます。
確定申告の種類のひとつです。 所得税を正しく納税するために行う申告納税制度のことを言います。 1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得金額を計算するために、収入金額や必要経費に関する日々の取引状況を記録した複式簿記の帳簿が必要になります。また、それらに伴う書類を保存する必要があります。
青色申告するためには、個人事業主として「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出して、「事業所得」であることが認められなければなりません。
仮想通貨取引が事業所得として認められるためには、
- 仮想通貨取引に係る年間の収入金額が300万円を超えている
- 仮想通貨取引に係る帳簿書類の保存がある
- 社会通念上事業と称するに至る程度で行っている
以上の要件を満たさなくてはなりません。
つまり、収入規模と帳簿書類の保存、そして人的、あるいは物的にどの程度労力を費やして、継続的な事業として成立しているかが認められるポイントとなります。
よって、会社員の方が仮想通貨取引を事業所得として認められるのは、まだハードルが高いと言えるでしょう。

法人を設立して事業所得化する
仮想通貨所得の通常の課税率は、最大55%
法人税の課税率は、最大23.2%
法人住民税を含めても、33~34%
つまり、法人を設立して仮想通貨の利益を事業所得化するのが、最も効果が高い方法です。
費用や手間はかかりますが、個人事業主よりも法人の方が断然有利です。
資本金1億円以下の普通法人の場合の法人税率は、以下の通り。
- 年800万円以下にかかる税率:15~19%
- 年800万円以上にかかる税率:23.2%
- それ以外の普通法人の場合:23.2%

そして他にも、法人設立には以下のようなメリットがあります。
5-1. 他の事業所得と損益通算ができる
- 黒字事業を仮想通貨の損失と損益通算して課税所得を減らす。
- 赤字の事業を仮想通貨の利益で相殺する。
5-2. 繰越控除ができる
仮想通貨投資を事業所得化できれば、赤字を最大で10年間繰り越すことができます。
法人税法上の課税所得(利益)がマイナス(赤字)のときの金額を欠損金と言います。
青色申告の承認を受けている法人では、この欠損金を一定期間(最大で10年間)繰り越して課税所得が発生(黒字)したときに相殺できます。

この仕組みを法人税の繰越欠損金制度と言います。
また、資本金1億円以下の中小企業であれば控除限度額は無く、欠損金は全額繰越できます。
5-3. 繰り戻し還付が受けられる
利益があった翌年度に仮想通貨で損失を出してしまった場合、「欠損金の繰戻還付」を適用することで、前期に支払った法人税の還付を受けることができます。
5-4. 経費計上がし易い
法人は、個人に比べて経営に関する経費が認められやすいです。
5-5. 家族に給与支払いができる
家族を従業員にして給与を支払うことができます。
所得を分配することによって、1人に所得を集中させるより所得税を低く抑えることができます。
5-6. 小規模共済へ加入する
国の機関である中小機構が運営する退職金積立制度に加入すると、掛金の全額が所得税控除の対象となります。
法人化すると、税率が低いだけでなく、以上のような税法上の様々なメリットを受けられます。
仮想通貨の節税方法まとめ
1.節税に1番効果があるのは、「法人化」することです。
・個人としての所得税率:最大55%
・法人化しての法人税率:最大約33%+法人税上のメリット(損益通算、繰越控除など)
2.法人化が難しいという会社員の方などは、以下の対策がおすすめです。
・必要経費を計上する
・仮想通貨同士を損益通算する
・海外FXと相殺する
・個人事業主として開業する
仮想通貨取引についてだけではなく、納税についての知識は必須です。
国税庁のホームページなどを参照しつつ、必要と感じたら専門の税理士にも相談しましょう。
それでは、日々コツコツ学びながら仮想通貨ライフを楽しみましょう!
コメント